読書も好きなので、本の紹介や読んだ感想なども投稿していきたい所存。
今回の本
書評家、作家である著者自身も、アイドルや宝塚を推していて、本や漫画も昔から大好きだそう。
プライベートでは誰かが書いた“推し”を語る文章を読み、仕事では“本”を語る文章を書いている、そんな、推しを語る楽しさも、文章を書く素晴らしさも知っている著者だからこそ書くことができた本。
2024年夏にはこんな新書にもなっています▼
タイトルは違うけど、内容は同じ。お好きな方をどうぞ♡
どんな人におすすめ?
- 誰かに語りたいほど好きなもの(=推し)がある人
- 心を奪われた人や物事について、「良かった!」「やばい!」「感動した!」しか出てこなくてもどかしい人
- 自分には語彙力がない、観察力や分析力もない、だから言語化が下手なんだと思っている人
- 自分の思いを語ることに、抵抗や怖さを感じる人
自分の心が震えた気持ちを言葉にするには、少しのコツを知っていればいいそうで、【第5章:推しの素晴らしさを文章に書く】では、特に具体的な方法に触れられています。
感想
最近よく聞く“推し”って言葉。
私の中では、AKB48が人気絶頂だった13年前ぐらいに知った言葉。
アイドル好き(主にハロプロとジャニーズ)で、AKBの事もやんわりと好きだったので、こんな曲もあったなぁ、と思い出しました。懐かし!
お前のオールを任せるな by中島みゆき姐さん
「これいい!」と心揺さぶられたものがあった時、今はネットを使えば、同じものを見た人が何を思ったのかをすぐ見つけ出すことができる。
他人の意見や感想を読むと、
「こう思う人もいるんだ」
「そんな見方もあるのかぁ」
「うわぁ、めっちゃわかるぅ!」
…と、新たな発見があったり、共感できる気持ちよさがあって楽しい。
私も好きでよくやっていた。
でも、ある日ふと思ったんだよね。
「すぐに人の感想を読んでいると、自分の感じていた事が何だったのかよくわからなくなる」
「自分の感じた事を言語化できてないうちから他人の感想を読んでしまうと、それが自分に上書きされて、自分の気持ちが乗っ取られてしまう感じがする」
「だけど、思ったこと、感じたことを言語化するのって難しい。」
ってなことを。
今ここに書いた“乗っ取られ現象”は本の中でも度々触れられているけれど、これ、本当にもったいなかった。
と、今ではこんな風に、自分の思うことをべらべら書けるようになった私も思います。
“推し”の力で自分の舵をとれるようになる
他人に見せる、見せない関係なく、“言葉にする”ということに苦手意識を持つ人に、いきなり
「何か語ってください」
「あなたの事を語ってください」
って言ってもハードルが高いかもしれない。
だけど、自分の“推し(好き)”を語るのであれば、多少始めやすい気がするのだよね。
私自身、今では書くことが好きになった最初の一歩は、自分の好きなこと、夢中でやっていることを語る、ということを続けたからだな、とこの本を読んで気づきました。
最初は、少人数の知り合いしか見ていないSNSの鍵アカに書くことから。
これだけでも、当時は結構な恐怖で。
だけど、そんな風に「自分の好きなことを、好きな時に好きなように書く」ということを細々と続けていくと、そのうち変化が起こるのです。
著者は文中で、推しについて自分の言葉で語ることのメリットについて、
・推しへの解像度が上がる
推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない自分の言葉でつくるオタク文章術 [ 三宅 香帆 ]
・たくさんの人に推しを知ってもらえる
・推しについてのもやもやを言語化できる
・推しを好きになった自分への理解が深まる
と書いているけれど、これもめちゃくちゃ共感。
そして、この引用させてもらった部分の「推し」という部分が、そのうち「色んな物事」に変わり、やがて「自分」に変わってくる。
・自分への解像度が上がる(=自分への理解が深まる)
・(自分の思いを小規模でもどこかで公開すれば)読んでくれた人に自分のことを知ってもらえる、理解してもらえる
・自分についてのもやもやを言語化できる
そして、
・自分の感じていることや思いを、自分自身を信じられるようになる
推しを楽しく語れるようになると、推し活ライフにさらなる彩りがプラスされる。
それだけでも充分な収穫!だけど、言葉にすることを楽しめるようになった時の最終的な醍醐味は、この辺りな気がした。
私は、“ただ書くことが好きなだけの人”だけど、
「勇気を出して書く、伝える。まずは自分の好きなことから」
から始まって、“自分の言葉で語る”ことが人生に与える影響の大きさはなんとなく実感している一人です。
推しを語りたい人、何を書いたらいいか分からない人、どうやって言葉にしたらいいか分からない人には読んでみてほしい。
自分の言葉をつくることは、自分の人生をつくること。
ついでに布教
私の推しの一人である、鈴木愛理ちゃん。
彼女の新曲がこの記事にぴったりだと思うので、貼り付けておきます。
MVもストーリー性があって面白いの。
おまけ
2019年の3月に、地元のバンドOfficial髭男dismと大好きなバンドフレデリックの2マンライブに行った後、大興奮で鍵アカに書いた感想の抜粋を置いておきます。
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