🎤インタビュー Vol.2後編 イメージコンサルタント Tomomiさん

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昔と今は、全然違ったと思います。
なんかね、昔は笑顔の写真が少なかったかもしれない。「自分ってこれでいいのかな」って、ずっと思ってた気がします。

元々私は、人から見られる自分をすごく気にしてしまうタイプで。
「みんなから見て正解なのかな？」とか、「似合ってるか似合ってないかも、もはや自分ではわからないけど、TPO的にこれは大丈夫なんだろうか…」みたいな、そんなことばっかり気にしていました。

でもそれを、どうやって払拭したらいいのかがわからなかったんです。
「自己肯定感って高いほうがいいんだろうな」とは思ってたけど、それを服屋さんに聞きに行くのも違うし、美容室で相談するものでもないし。どうしていいのか、まったく分からないまんまでした。

それに、イメージコンサルティングって、芸能人とか、著名人だけのものって、思ってたんです。「そういうものがあるのは知ってるけど、私みたいな庶民が受けるものじゃないでしょ」って、ずっとそう思いながら生きてました。
もし診断を受けてなかったら、私は一生、服選びを好きになれなかったかもしれません。

それもやっぱり違いますね。
当時の私は、自分に価値がそこまであるとは思っていなかったかもしれない。
「自分を大切にする価値が低い」と感じてたというか。やりたいことを「やりたい」って自分で決めて動く気持ちが、すごく低かったと思います。

今は、「自分が欲しいから服を買う」「自分のためにメイクをする」っていう風に変わったけど、当時は完全に他人軸でしたね。
例えば、「子どもがいるから、汚れてもいい服を着る。」
それ自体はすごく大切なことなんだけど、「汚れてもいいけど、可愛い服を着る」っていう発想にはなぜかならなかった。
｢適当なものに身を包んでいてもいい｣と思っていました。

今思えば、それって「自分を大切にできてなかった」って分かるけど、当時はそれが当たり前だと、盲信のように思っていましたね。
なんか、無理やり「どこにでもいる平凡な自分」に自分を押し込めていた感じです。「価値の低い自分でいなければならない」とすら思ってたかもしれません。

なんでなんでしょうね。「お母さんになったから」なのか、それとももっと前からなのか。
「自分なんて」っていう気持ちが、根っこのほうにあったのかもしれない。
それが美徳であるみたいに、どこかでそう思ってしまう何かがあったんでしょうね、きっと。

そうそうそうそう。
でも、ほんとにそんな感じだったと思います。

よくある話とちょっと違うのかもしれないですね。「誰かに何か言われた」とか、「無意識に押さえつけられてた」とか、そういうわけでもなくて。多分、自分で「これがちょうどいい」って、思っちゃってたんだと思います。

なんでなんだろう……。
私も、その答えはまだ出てないんですけどね。

だから、自分に自信は全くなかったです。
コロナ禍の時も、マスクをつける世の中が「ちょうどいい」って感じてました。

でもね、パーソナルカラーを知る前にできるだけ暗い服を選んでいたのは、「私は暗い服を着たら顔が明るく見えるんじゃないか」って思ってたからなんですよね。
実際には、私は明るい色を身につけた方が顔が明るく見えるタイプだったから、その考えは逆だったんですけど。
当時は「少しでもよく見えたい」っていう気持ちで暗い色を選んでたんだと思います。

だから、自分の中で相反する気持ちがずっとあったんですよね。自分を押さえつけてるのに、それでもどこかで「よく見られたい」って思ってる。

それが、パーソナルカラーを知って解き放たれたんでしょうね。
「抑えてた自分」がふっと外れて、「楽しみたい自分」「好きな自分でいたい自分」がブワーッと出てきて。
自分をよく見せたいっていうより、その先にある「楽しい」「気分が上がる」っていう感覚が、服でどんどん溢れてきたというか。
「めっちゃ今日いいやん、自分！」って思えるような服の力。それを感じられるようになったんです。

なんであんなに抑圧してたのか、今でもわからないけど……でもパーソナルカラーを知ったことで、それが外れた。だから、もう昔と今では全然違います。真逆くらいで。
この前高校時代の友達と飲み会で会ったときも、「誰が来たかわからんかった！」「びっくりした！」って言われました（笑）。

高校の頃って、そういう「自分で自分を抑圧している話」とかも誰にもしてなかったし、「そんなこと言うなんて恥ずかしい」って思ってたかもしれないなぁ。
「何も気にしてないよ～」っていう振りをしていました。

そうそう、服に対するコンプレックスは小学生の頃からあって。
自分でうまく選べなくて、「友達とはちょっと違うな、友達の方が可愛いな」「自分のセンスはゼロだ」って思ってたんですよね。

だから、自分が選んだものに何の自信も持てなかったし、「これって本当にいいと思う？」って、誰かに聞きながらじゃないと選べなかった。
自分が持ってる服に対しても、「こんな自分が選んだ服だから、大した価値なんてないんだろうな」ってどこかで思ってたんだと思います。
それを人に悟られないように、バレないように、なんとかやり過ごしていました。

それが、パーソナルカラーや骨格、顔タイプという診断を知って、センスだけじゃなくて、理論で服を選べるんだ！っていうのが、すごく衝撃的だったんです。
三十五年間ずっと自分はセンスゼロだって信じて生きてきたけど、「センスじゃない選び方もあるんだ」って。
理論をどんどんどんどん取り入れていったら、あら不思議！自分、めっちゃ素敵になっていく。それが、私の中ではすごく大きな転機だったと思います。

感覚で選べる人って、アパレルの方だったり、スタイリストさんだったり、元々すでにめちゃくちゃおしゃれな人たちだと思うけど、そうじゃない人でも、自分を素敵に見せられる方法がある、理論があるって知って変わりました。

うんうん、そうかも。「センスがないから困ってきました、どうにかしたくて来ました。」っていう方、実際に多いです。

で、お客様の中でも２パターンに分かれるんですよね。

ひとつは、直感タイプの方。
「あ、そういうことか！」って診断中にピンときて、どんどんどんどん取り入れていける人。

もうひとつは、理論型の方。
私もこっちなんですけど、診断後に「こうかな？こうかな？」って試行錯誤しながら、理論をちょっとずつ取り入れて変わっていくタイプの人。

どっちのタイプの人もいるけど、どっちもすごく素敵になっていくんです。気づくタイミングが違うだけなんですよね。

そうそう、本当に人それぞれ。
ゆっくりな人は、1年ぐらいかけてゆ〜〜っくり進んでいく人もいます。
私はそういう方たちを受け止められる場所でありたくて、診断後の  アフターフォロー※  もすごく大事にしているので、この期間はもうフル活用してほしいです！

※診断後3ヶ月間は、ファッションや外見のことをTomomiさんに質問し放題だそうです。

お客様の診断後、後日その方がご友人やご家族と一緒に来てくださることもあるんですけど、直感で理解するタイプの方だと、もう本当に変化がすごくて。
「え、めっちゃすごい！」って思うくらい、アフターフォローもほぼ使わずに、ご自身で診断結果を活かしているんですよね。

一方で、「こんな細かいことまで聞いてすみません…」みたいなテンションで、沢山聞いてくれる方もいて。
その方の場合は、ちょっとずつちょっとずつ着実に変わっていって、ある時また再会すると、「え！この前お会いしたときよりも、さらに素敵になってる！」って、変化が時間をかけてどんどん見えてくるんです。
だから、どんな人でも自分のペースで大丈夫。

でもね、どちらのパターンだとしても、その方が「どんな風になりたいか」っていうのは、すごく大事だなと思っていて。

似合うものを知るだけじゃなくて、「こういう風になりたいんだけど、私はどうやったらそれを叶えられるかな？」って思ってる人こそ、ぜひ私のところに来てほしい。
「じゃあ、こういう風に道筋を立てていこうか」ってすごく考えながらヒアリング、アドバイスをさせてもらっています。

そうそう。「結果を知るだけ」では、きっとゴールにたどり着けない人もいると思うんです。

せっかくお金を払って受けたのに、「なんか変われなかったな」「変わらなかったな」って思って終わってしまう。
そうなると、自分の気持ちもどこかで「もうどうでもいいや」ってなっちゃって「似合うもの」に対しても、どうでもよくなってしまう。
「タイプを知るだけ」だったら、きっとそうなってしまう人もいるんだろうなって思います。

でも私は、「違うから、もういいや」じゃなくて、まずは一回自分のことを見つめ直して、気づいてもらいたい、知ってもらいたい。
自分の気持ちに素直になって、その気持ちを適当にせずに向き合うこと。
「知ること」を通して、自分自身と向き合ってもらえるような時間をつくりたいと思っています。

そして、「じゃあ、ここからどうしようか？」って。
自分が心地よくて、楽しくて、しかも自分を素敵に見せてくれる方法って、絶対にあるから。
それを一緒に考えていきたいし、「ここだ！」っていうのが見つかった時は、もう仕事ってことを忘れてテンション上がっちゃうんですよね（笑）。
「ここをこうすれば、理想に近づける！」っていう道がちゃんと出てくる。
そういう瞬間が、ほんとに嬉しくて。

自分の好きなものがよく分からないっていう方も、実は結構いらっしゃいますね。

そういう時は、色んなコーディネートを一緒に見て、「なんか気になるもの」を選んでもらったりします。
で、「どんなところが気に入った？」って聞いてみると、全部色！っていう人もいれば、シルエットに惹かれる人や素材感が気になるっていう人もいたりして。
そうやって、「自分はそこが好きだったんだ」っていうのを、一緒に見つけていく時間があります。

特に顔タイプ診断の時に、こういうやりとりが多いですね。
顔タイプって、その人に似合うファッションと、「好き」や｢なりたい｣を調整するのに優れたツールなので。

そうそう、診断の結果が同じタイプ名でも、細かな特徴や「どんな風になりたいか」は人それぞれ全然違う。
だから、似合うものの“ど真ん中”があったとしても、そこからどこへ動いて、どう寄せていくかも人それぞれなんですよね。

診断で伝えている「タイプ」っていうのは、その人の魅力や個性を“わかりやすく言葉にするためのツール”で、その枠では語りきれないことが本当にたくさんあるんです。
だから、ただ「タイプを知るため」ではなく、もっと自分を細やかに知るための時間として、診断を受けてもらえたら嬉しいなと思います。

私はMio limoneが、お客様ひとりひとりが自分を成長させる場所でありたいなって思ってるんです。

私自身がパーソナルカラーを知ったことで、内面も外見もすごく変化してちょっとずつ自信が持てるようになっていったので、私のサロンは診断を受ける場所というよりも、“お客さま自身が自分を育てていける場所”でありたいなって思ってて。

誰かのためじゃなく、「ちょっと先の自分」に出会うために来てほしい。

そのために私ができることは、イメージコンサルティングかもしれないし、カラーセラピーかもしれないし、メイクかもしれない。
どれをご提供するとしても、自分の内面や外見を少しずつアップデートしていける手段だと思ってます。

やっぱり「ありのままを出してる時」が私は一番素敵だなって思ってて。
それは、すっぴんで裸で生きなさいってことじゃなくて、自分の持ってるものを活かしてる人を見た時に、「めっちゃ素敵！！」って思います。

それは内面からもそうで、外見はこうだけど、内面の思いが強くて「私はこれを着たい」って選んでる人もすごく素敵。

だから一つ答えを言うとすると、「その人のありのままを出せてるとき」に、魅力を一番感じます。

そうですそうです。
｢ありのまま｣をアップデートしていったら、もう最高って感じ。
ありのままを出せてたらそれだけでもう百点満点。そこからさらに、より素敵に、より心地よく見せられたら、百二十点って感じ。
そのお手伝いをしていけたらいいなと思ってます。

まずはその人が、自分のありのままを知ってもらえる時間になったらいいなって。
それこそパーソナルカラー診断の時って、お客様はすっぴんになるし、骨格診断もモジモジくんみたいな格好になるから、「ありのままってこういうことだよ」って伝えたい。
その状態からその人らしさを見つけて、「じゃあこれをどう活かそうか」って考えながら、「ありのまま」を活かしていく道を一緒に見つけていけたらなぁって思っています。

……今ふと思ったんですけど、私はこのインタビューの中でずっと「ありのままを知って、活かしていくことが大事」ということを話してきたんですよね。
で、さっきちぃさんが「ひとりひとりの魅力はどこにあると思う？」って聞いてくれた時にも、「ありのままを出せてる時」って答えが自然に出てきて。
「あ、私がずっと大切にしていることってやっぱりここなんだ！」って、自分の中にあった点がひとつの線になった気がしました。
すごい、面白い！伏線回収みたいに、最後に全部繋がりました…！

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

Mio limoneのサイト、TomomiさんのInstagramにぜひ遊びに行ってみてくださいね！

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編集後記

個人的な趣味だと言うとそれまでかもしれませんが、私は常々「光を見るなら、影も一緒に見たい」と思っています。
今回は、｢ニコニコとチャーミングなTomomiさんの中にある、“静かな芯”をもっと伝えたい｣を裏テーマにお話しを聞かせてもらいました。

そしてTomomiさんが話されたように、｢何があったというわけではないけれど、自分を低く見積もっている」人って、案外多いんじゃないかな、とも感じています。

でも。
人生を変えるのに必要なのはドラマティックではなく、拾い集めたナノブロックを自分の手で組み立てていくことなのだ。

そんなことを教えてもらったインタビュー時間でした。Tomomiさんの語りが、誰かの勇気につながりますように。

Tomomiさん、ありがとうございました。

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