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スタイリングや撮影で、飛鳥さんが一番心震えるのはどんな時ですか?
私が一番楽しい瞬間はどちらにも共通で、自分の頭の中のイメージが具現化できた時です。
クリエイティブなことが昔から好きで。CM作成の仕事やりたいなとか、商品パッケージのデザインとか百貨店のショーウィンドウの装飾とかやりたかったくらい。
頭の中で「これ」っていう絵が浮かんでて、まんまそのイメージ通りのものが作り上げられた時や共感してもらえた時が本当に楽しいんです。
イメージにハマったものが撮れたりとかスタイリングが組めた時って、お客さまの反応もめちゃめちゃいいし、自分の頭の中とお客さまの求めてるものが一致しているっていうのが分かる瞬間でもあって。
だからすごい楽しい!周りからも、その瞬間がめちゃくちゃ目キラキラしてるねってよく言われます笑。
ずっとファッションが好きで、最近そこにカメラが加わったのも、ただイメージの具現化をする手段が変わった、増えただけなんですね。
うんうんうん。手段が変わっただけ。
それとカメラとファッションて共通点が結構多くて。
カメラで言うと「ここ、めっちゃかわいい!」とか、「これ、めっちゃいいやん!」って思ったところを、自分の好きな形に切り取れるんですよね。 「これ全部見えてるけど、このプロペラのとこだけ切り取りたい」とか。
「ここを切り取ってこの画角でこの色にしたら、めっちゃかわいいんじゃない?」みたいな頭のイメージが作品になるんですよ、写真って。なんか楽しいですよね。 色味ちょっと変えるだけで、めっちゃ写真って変わるし。
上から撮る下から撮る、どこに何を入れるかにも個性が出るから、同じような感性を持ってる人にも届くんですよ。
言葉にしなくても、それを見て、すごい共感してもらえたり、こだわりをわかってくれて嬉しいみたいな。「言葉にしなくても伝わる」のが楽しいです。
最近はファッションも、診断やトレンド解説などで言語化していく風潮があるけれど、ファッションもともと言語化するものではないので。



風景を撮ったり、自分自身がモデルになるようなお仕事には、あまり興味がないんでしょうか?
結局ずっと風景ばっか撮ってたいわけではないんでしょうね。やっぱりそこに何かのストーリーとかが欲しいのかもしれない。深みが出るというか。
自分がモデルになりたいとは全然思わないのは、自分が好きじゃないからかな。自分がどうしても好きになれないので。うーん、もう自分の容姿とかも嫌いでしたから。自分の写真とかもあんまり本当は撮りたくなくて、SNSの自撮りも載せなあかんから撮ってる。
それに、自分だけってストーリーに限りがあるじゃないですか。でも色んな人をさせてもらうと、色んな人のストーリーが見れる。
そうそう、私は、「現実やけど、ちょっと非現実」みたいな瀬戸際な感じが好きで。めちゃくちゃ偽物は好きじゃなくて、ちょっとファンタジーぐらいが良いんです。
作品撮り感の強い、その人の人間性とか持ってるものを無視して作り上げた写真にはしたくなくて。それはファンタジーすぎるから。
じゃなくて、ちゃんとそこにその人の人生や内面が乗ることによって、「ちゃんとリアルなんやけども、その人が普段からそんなんかって言ったらそうじゃない、でも本来のその人が持ってる魅力だから、めちゃくちゃ外れてはない。」写真を撮りたいんですよね。 それができた時、楽しいーーーーーー!!!!!ってなる。




飛鳥さんが大切にしている想いを沢山聞かせてくださってありがとうございました。
最後に、もっと自分らしさを見つけたい、表現したい人は何から始めたらいいと思いますか?
やっぱり自分を知ることですかね。今の時代って外からの情報が多すぎるから、自分がなくなって、みんな忙しいじゃないですか。
自分のことを理解して、自分の声が聞けなければ、結局人の真似になっちゃうんで。
マニュアル通りにすることは、勉強すればできるかもしれない。 ファッションでもカメラでも、絵描くでもなんでも、基本のキってあるから、そこまではきっとみんなできる。
だけどそこから、「あの人はこんなに素敵な写真が撮れる。なんで私は撮れないんだろうな。」「この人はこんなに素敵に着こなしてるけど、私が着たらなんか違うねんな」っていう人は、きっと自分がそこに乗ってないから。だから自分の心も動かないし、人の心も動かないっていう状態になってるのかなと思うから。
…まずは自分を知る。
自分を知るというか、自分の声を聞く。めっちゃ難しいんですけど。どうやってやんねんて私も思ってたんですよ。
でも、ずっとずっと「自分の声」を考えてたら、聞こえる時がくるから。でも、また聞こえなくなるんですよ。聞こえてたのに聞こえなくなって、姿が見えてたのに、見えなくなるような。
でも、自分の姿が見えてない状態なのに、それすら気づいていない人もめっちゃ多いんやなと思います。
でもそうやって自己表現したいと思った時に、「なんか違うな」って感じた時点で、自分の姿が見えてない声が聞こえてないってことにうっすら勘づいてはいるから。
そういう状態になった場合は、色んな人を見て真似ばっかするんじゃなくて、一旦立ち止まって、情報をシャットダウンして、自分に向き合う時間をつくる。 それを助けてくれるツールとして、それこそ診断だったり、コーチングだったり、今は色々ありますよね。
あとは身内や友達といろんなことを話してみるとか、人から見た自分ってどうなんだって聞いてみるとか…情報や他人じゃなくて、自分自身に興味を持つ時間をつくるのが大事。特に自分のことあんまり好きじゃない人は。
私自身、自分のことがずっと嫌いで、自分なんてとずっと思ってたけど、それが根本的に間違ってたというか。
自分に全部蓋をして、周りのことばっかり考えて、人に合わせてやっていくのってしんどいし、めっちゃ息苦しいんですよね。深呼吸できてない状態。
でも、自分と向き合ってやっと自分の声が聞こえた時に、私はこの辺のつっかえがコンってとれたから。もちろん今でも見えなくることもあるし、悩んだりもしますけど、でもそこに気付けたら多分また変わってくる。見え方も出会う人も変わる。
だから、一旦周りの人のことや情報をちょっと無視して、本当に静かに自分と向き合う時間をつくってみてほしい。
やってみて、自力ではちょっと難しかったら、助けてくれるサービスや人の力を借りたらいいですもんね。
本当にそうだと思う。私もいろんな人に助けてきてもらってるから。今でもまだ全然。
自分の声を聞いていろんなものに向けて動く、っていうのも大事だし、立ち止まるのもめっちゃ大事やし…立ち止まる方が難しいか!でもそれもめっちゃ大事。うん。
…難しい…。答えになってないかもしれないけど大丈夫ですか?笑
話まとめるの、めっちゃ難しい~!

実はけっこうお茶目な飛鳥さん
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
飛鳥さんのInstagram、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。
最後に、インタビューを通して私が感じたことをほんの少しだけ、編集後記として綴らせてください。
ご自身が「自分のことが好きじゃない」がベースにあるからか、安易に「ファッションや撮影で“自分を好きになれる”」とは言わない。
飛鳥さんの生き方や誠実さがにじみ出ているそのスタンスに、私はとても惹かれました。
そして何より印象的だったのは、何度も繰り返していた「その人を引き出したい」という言葉。
その気持ちに込められた飛鳥さんの温かさ、ひとりひとりの人間が持つストーリー性を照らす楽しさにも深く共感をおぼえました。
飾らず、でも心の真ん中にある想いを見せてくれる姿から、私もまた、言葉にすることの意味を教えてもらった気がしています。
飛鳥さん、ありがとうございました。
ちぃ
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